無機塗料という選択肢とそのメリット

無機塗料とは有機物がほとんど含まれておらず、無機物成分で作られた塗料のことです。それに対して、アクリル、ウレタン、シリコン、フッ素などの外壁塗装で使用されるおもな塗料には有機物が含まれています。

有機物が含まれている塗料は柔軟性・伸縮性に優れており、塗装した後にひび割れを起こしにくいというメリットを持っています。一方で、無機塗料は炭素を使用していないことで、高い耐久性を備えているのが大きな特徴です。

無機塗料のメリットと注意点とは?

無機塗料の最大のメリットである高い耐久性は、紫外線に強いメリットも持ち合わせています。日差しが降り注ぐ場所に使用しても劣化が少なく、非常に長い間きれいな状態を維持できるのです。平均的な耐用年数は20~25年ほどで、ウレタンやシリコン塗料と比較しても格段に優れています。

また、耐候性に優れている点も魅力です。日差しに強いだけでなく、雨に濡れたときに雨水が汚れと塗料の間に流れ込みやすい特徴を持っているため、自然に汚れが落ちやすく、きれいな状態を維持できます。日差しに晒されても劣化しづらく、雨が降れば外壁がきれいになるというとても魅力的な塗料と言えるでしょう。

一方で、先述したように有機塗料と比較して少しひび割れを起こしやすいリスクがあること、有機塗料よりも費用が高いことなどの注意点もあります。とくにひび割れには注意が必要で、しっかりと塗装を行ってくれる業者に依頼することが重要なポイントとなってきます。なお、この弱点を解消するため、チタンなどの成分と組み合わせたハイブリッドの無機塗料なども使用されています。